真珠のミキモトといえば、知らない人はいないくらい有名な企業である。真珠業界のトップブランドを創業した御木本幸吉と神社には密接な関係があります。ミキモトは、三重県鳥羽市に「ミキモト真珠島」という施設を保有しています。その中は、真珠にゆかりのある神社を御造営し、企業神社としてお祀りをしています。さらに、志摩市と伊勢市の境になる天岩戸神社の整備にも積極的に関わり、神社の整備を行っている事でも知られています。
御木本幸吉は、安政5年(1858)に、三重県鳥羽市のうどん屋を営む両親のもとに誕生します。行商が得意で、関東に訪れた時に、地元志摩の特産品である天然真珠に魅了され、真珠業界へと進む事になります。
それまで天然真珠は1000個の貝の中に、1個あるかないかの大変希少で高価なものでした。幸吉は、世界中の誰もが愛する真珠を自分の手でつくり出そうと決意。そして1893年、世界で初めて半円真珠の養殖に成功したのです。その後、真円真珠の養殖だけではなく、黒蝶真珠や白蝶真珠の養殖にも取り組みました。(HP引用) これを機に、ミキモトパールの知名度が上がり、真珠業界のトップブランドとして駆け上がっていきます。
真珠島とは、世界初の真珠の養殖に成功した神がかった聖地でもあります。そんな凄い島なのでだから、当然神社があるに決まっていると思い社らしきものを探すと、やっぱり真珠島に神社がありました。今回は、そんな神社を紹介したいと思います。神社建築から考察すると、伊勢神宮(内宮)と同じ神明造りと同じ形式になります。棟持ち柱は、堀立柱式としていますが、身舎は井桁状の神輿の要素も見えます。最大の特徴である棟部分は、千木が水平切りで鰹木の本数が偶数であるため、女性の神様をお祭りする事になります。さて、主祭神ですが、豊宇気姫命(とようけひめのみこと)になります。あれ!?豊受大御神は、外宮で男神としてお祭りされているのでは??という伊勢不思議があります。これは、古事記には、女神として記載がありますが、京都府宮津の籠神社奥宮の真名井神社の背後にある石碑に、豊受大神は、女神ではなく男神であるとの事。籠神社の説明では、豊受大神は、別名:天御中主神(あめのみなかぬしのかみ)・国常立尊(くにとこたちのみこと)・御饌津神(みけつかみ)ともいうので、豊受大神は、男神であるが、姿は女神であるという事になっているかと思います。今の時代なら理解できそうな事でしょうか。
願いの井戸
アコヤ貝の内側に願い事を書いて沈めると、やがてはその願いが叶うというもの。これは、真珠を養殖する際に、真珠と手術してから海に戻し、2年後に収穫する事と同じで、どんな事もすぐには叶わない事と意味しています。つまり、あなたの願いも、一日二日では、叶わず、願いが叶うにはそれなりの時間をかける必要があるという事。
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