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宮大工の神棚　稲田朋美衆議院議員事務所

衆議院議員会館の稲田朋美事務所に伊勢神宮の神棚を納めさせて頂きました。神棚を計画する際に、稲田議員は、伊勢神宮の信仰もあるという事をお聞きしましたので、議員会館内の事務所に、どのように形でお祀りするのが良いのか検討した結果、伊勢神宮の茅葺の神棚と八足（２段）でお祀りをさせて頂きました。御造営後、宮大工の後継者問題や地域の神社問題について、意見交換をさせて頂きました＾＾

神棚の文化が変化

昨今、神具店の高齢化により、神棚を御造営する宮師が減少してきました。さらに、神棚をお祀りするキッカケであった新築住宅も、洋室化が進み、文化自体が減って来ています。昔は、家を新築した際の棟梁からのプレゼントとして、家を守るということは、すなわち神様を大切にするという文化があったのです。神棚に関する変化により、昨今では宮大工が神棚を御造営する機会が多くなってきました。お客様から神棚を作ってほしいというお問い合わせがよくありますが、私個人の意見としては、伊勢神宮の社務所にあるお社が一番リーズナブルで、かつ、最強のお社と考えています。なので、伊勢神宮の信仰やご縁があるのであれば、伊勢神宮のお社をお礼参りをする時に頂く事で、より神様と一体になれると考えています。しかし、伊勢神宮にお社はありますが、お社を祀る棚板がないため、お社にあった棚板と取付を宮大工がさせて頂く形を取っています。とはいえ、神棚初心者の方にとっては、ハードルが高いため、全て揃っている神棚セットを初動としてお祀り頂いています。

伊勢神宮の神棚が最強説

伊勢神宮の神棚が何故最強かといいますと、式年遷宮（２０年に１度の社殿の造り替え）で使う木材の端材を使って作られており、新しく御造営された社殿と同じ木というのは、なかなか頂けない有難いお社になります。これは、伊勢神宮にしか出来ず、宮大工は技術はあっても、式年遷宮の背景には勝つ事はできません。そこで、こんな有難いお社を教えてあげるのが宮大工の努めであり、そのお社を気持ちよくお祀り頂くためのコーディネートに徹する事が大切であると感じました。

伊勢社を祀る棚板

稲田議員の伊勢神宮　茅葺神棚を議員会館の事務所でお祀りするために、八足の２段式のものを御造営し、納めさせて頂きました。上段に茅葺神棚をお祀りし、下段には、御神饌（お供えのこと）を献上できるようにしました。現在は、神棚をお祀りする事が前提で設計されていませんので、神棚をお祀りするためには、様々な知識と知恵が必要になります。安心してお祀り頂けるように、一生懸命神棚コーディネートをさせて頂きますので、神棚について分からない事がありましたら、お気軽にご質問下さい＾＾