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文化財講座

宮大工が解説する「古式な斗束の事例①」

2021.06.20
神田神社本殿:建徳元年:1370:高欄斗束

今回のテーマ

古社寺を観る上で、細部意匠に着目して観察する事は、重要な事になります。今回は、高欄の斗束という部材の古式なタイプを見分けるために必要な鑑賞知識をまとめてみました。

斗束(とづか)とは??

社寺建築の高欄
斗束とは、神社仏閣にある欄干部分を高欄(こうらん)の部材の一つである。下から地覆・平桁・斗束・架木によって構成され、平桁の上下で一体になる一体型と、平桁を境に分離する分離型がある。
高欄の名称

新しい斗束の例

現代の斗束
新しい斗束の曲線部分をみると、下部の束部分から内側に向けて曲線が始まり、その後反転し、外側へと曲線を形成しています。曲線の切り替わりのポイントが、「点」である事に対して、古式な斗束は、段差を付けて、あたかも2つの部材であるかのように表現している所がポイントになります。下記の国宝・国指定重要文化財データベースを参考に、ギャラリーを作りました。

古式な斗束の事例

解説

上記の例は、斗繰りの部分で現代風に曲線の切り替わり部分が「点」ではなく、「鋸目(のこめ)」のような溝をつけて、分離している。類例では、主に滋賀県を中心とした地域に多く見られたが、全国的な分布があるのかは、別の機会に研究するものとします。
1298:永仁6:志那神社本殿

チリをつける事例

もう一つの事例として、溝をつけるのではなく、曲線が切り替わる部分で、一度水平に1ミリほど入り、そこから反転し、斗繰りを付ける事例もある。これは、古建築をみるとよくある例で、多数はを占めると思われます。*細部意匠による全国分布の比較で実際に比較検討して検証していきたいと思います。

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